「回線事業者」と「プロバイダ」の違いが分かりません。
調べると「代理店」というのもあり、さらに混乱しています。


- 回線事業者は「光回線を貸す業者」
- プロバイダは「インターネットに繋げてくれる業者」
- 代理店は「光回線とプロバイダの申込を代わりにしてくれる業者」
です。
以下表でそれぞれの枠割をまとめます。
3つの比較 | 回線事業者 | プロバイダ | 代理店 |
主な役割 | 光回線・ADSL回線・モバイル回線・ケーブルテレビ回線の提供 | インターネットに接続する | 「回線」と「プロバイダ」の宣伝と代理手続き |
主な会社 | NTTドコモ・KDDI・ソフトバンク・ソニーなど | @nifty・plala・BIGLOBE・OCN・So-net・GMOとくとくBBなど | NEXT・NNコミュニケーションズ・BIGUP・アシタクリエイト・エヌズカンパニー・アウンカンパニーなど |
提供内容 | ドコモ光・ソフトバンク光・auひかり・NURO光など | メールサービス・ホームページサービス・セキュリティサービス・リモートサポート・出張サポートなど | キャッシュバックや割引特典、Wi-Fiルーターのプレゼントなど |
上記の図の通り、ネットを利用するにはまず回線が必要になるので回線事業者と契約をします。
しかし、回線だけあってもネットに繋げないと利用できないのでプロバイダと契約をしてネットに繋げてもらいます。
以上でインターネットが利用できるようになりますが、申込をする際はネット代理店から申し込むことで代理店独自の特典やキャンペーンが適用できるのでお得にサービスを始めることができます。
この記事では「回線事業者」「プロバイダ」「代理店」の3つの違いを解説していきます。
ネットの契約をする際に上記の単語が出てきて意味が分からないという人はぜひ見ていってください。
後半の方では回線事業者の選び方やプロバイダの選び方も解説しているので、お得にネットを利用したい人はぜひ当記事を参考にして光回線をお選びください。
それでは早速見ていきましょう。
この記事がおすすめの人
- 「回線事業者」「プロバイダ」「代理店」の違いが知りたい人
- 光回線やプロバイダ選びで失敗をしたくない人
- 自分に合った最適な光回線を選びたい人
※この記事は総額表示に対応しています。
回線事業者とは

回線事業者とはインターネット接続をするために必要な「回線」を提供する会社です。
電話回線・ADSL回線・光回線など様々な種類があります。
回線事業者と契約することで電柱から住宅まで光回線を引き込む工事をしてくれます
回線事業者はインターネット環境を外から整えてくれる!
NTT東日本・NTT西日本、KDDI、So-netなどが回線事業者です。
回線事業者 | 提供サービス |
NTT東日本・NTT西日本 | フレッツ光 |
KDDI | auひかり |
So-net | NURO光やSo-net光プラス |
上記の図の通りそれぞれの回線事業者がそれぞれの光回線サービスを提供しています。
回線事業者別に使用している回線が異なるため、通信速度や料金プラン、オプションサービスなどに違いがあります。
昔は電話回線を利用したADSL回線が主流でしたが今では光ファイバーを使った光回線や外出先でも使用できるモバイル回線が主流になりつつあります。
ADSLと光回線の違いについて詳しく知りたい方はADSLと光回線の解説記事をご覧ください。

しかし回線事業者と契約をして光回線を引いただけではまだインターネットは利用できません。
インターネットを利用するには外から整える(光回線を引く)だけでなく、中からも整える(接続する)必要があります。
中から整える(接続する)役割を担うのがプロバイダと呼ばれる事業者です。
プロバイダとは

プロバイダとは回線事業者が提供してくれた回線をインターネットに接続してくれる事業者のことです。
プロバイダはインターネット環境を中から整えてくれる!
正式名称はInternet Service Provider(インターネットサービスプロバイダー)略してISPとも呼ばれます。
また、接続を担っているので接続事業者とも呼ばれます。
大手プロバイダにはBIGLOBE、So-net、niftyなどがあります。
大手プロバイダ | 提供サービス |
BIGLOBE |
|
So-net | |
@nifty |
その他サービス
その他サービスには以下の様なものがあります。
- 無料メールアドレスの提供
- ホームページサーバーの提供
- セキュリティサービス
- リモートサポート
- 出張サポート
上記の図の通りプロバイダは回線をネットに繋げるだけでなく、様々なサービスを提供しています。
プロバイダによって提供サービスに細かな違いがあります。
また、利用するプロバイダによって通信速度が異なるので快適なネット環境を手に入れたい人はしっかりと速いプロバイダを選びましょう。
「プロバイダー」と「プロバイダ」どっちが正しい?
よく「プロバイダー」と「プロバイダ」はどちらが正しいのか問われますが、結論からいうと使用する場面が違うだけでどちらも正しいです。
内閣告示によって日本語的に正しいのは「プロバイダー」です。
しかしJIS工業用語では「プロバイダ」が正しいです。
そのため、教科書に出てくるのは「プロバイダー」、パソコン関連の雑誌に出てくるのは「プロバイダ」になります。
回線事業者とプロバイダがあればインターネット接続ができることは分かりました。
続いて販売代理店の役割を見ていきましょう。
販売代理店とは

販売代理店はNTTやKDDIと代理店契約を結んでさまざまな光回線サービスを宣伝しています。(代わりに販売している)
回線事業者が光回線を提供して、プロバイダが接続してくれるとしてもそもそもサービス自体を知らないと契約することができません。
そこで代理店の出番です。
フレッツ光を利用したコラボ光の事業者は現状681社もあります。
販売代理店があることでこれだけ多くの光回線サービスが認知されています。
コラボ光とは?
回線とプロバイダは本来別契約ですが、セットで一緒に契約できる一体型サービスのことを「光コラボレーション」といいます。(略して光コラボともいいます)
NTT東日本・西日本ではフレッツ光を自社販売していましたが、より広く普及させるために2015年2月よりコラボ光のサービスを開始しました。
コラボ光以外の光回線にはau光やNURO光などあります。
au光やNURO光が利用している回線は通称ダークファイバー(独自回線とも)と言われていて通信速度が速いのが特徴です。
ダークファイバーについて詳しく知りたい方はダークファイバーの解説記事をご覧ください。
代理店があることで数多くの光回線をたくさんの人に利用してもらえます。
回線事業者にとってもプロバイダにとっても代理店にとってもユーザーにとってもメリットがあります。(4者が得する素晴らしいサービス)
大手の販売代理店にはNEXT・NNコミュニケーションズ・アウンカンパニー・アシタクリエイトなどがあります。
大手販売代理店 | 提供サービス |
NEXT |
|
NNコミュニケーションズ | |
アウンカンパニー | |
アシタクリエイト |
上記の図の通り、販売代理店から光回線やプロバイダの契約をすることでキャッシュバックや割引特典、プレゼント特典などが受けられます。
申込先 | もらえる特典 |
光回線サイトから光回線とプロバイダを申込む | 公式特典+プロバイダ特典 |
プロバイダサイトから光回線とプロバイダを申込む | 公式特典+プロバイダ特典 |
販売代理店から光回線とプロバイダを申込む | 公式特典+プロバイダ特典+販売代理店特典 |
代理店から申し込むことで代理店独自のキャッシュバックや特典が受けられるので「光回線公式サイト」や「プロバイダ公式サイト」から申込むよりもお得です。
ただし、販売代理店によって以下の違いがあります。
販売代理店による違い
- もらえるキャッシュバックの金額
- 受け取り条件
- 受け取り時期
- もらえるWi-Fiルーターの性能
申込む販売代理店によってもらえるキャッシュバック金額やキャッシュバックの受け取り時期や条件が異なるので注意が必要です。
ここからは光回線・プロバイダ・販売代理店の選び方についてそれぞれ解説していきます。
光回線の選び方
光回線を選ぶ際に大事なのは以下3つのポイントです。
- セット割の有無
- 月額料金の安さ
- 通信速度速さ
それぞれ見ていきましょう。
セット割の有無
光回線を選ぶ上で最も重要なのはセット割があるかないかです。
セット割とは?
セット割とは特定の組み合わせでスマホと光回線を契約することで毎月スマホ料金から割引されるサービスです。
スマホのデータプランによって割引額は異なりますが、ほとんどのプランで1,000円以上割引されます。
家族4人で計算すると年間48,000円もお得になる計算です。
使わないと非常にモッタイナイので必ずセット割が付く組み合わせで光回線を選びましょう。
セット割が付くスマホと光回線の組み合わせは以下の通りです。
スマホ | 光回線 | セット割 |
au |
|
|
ソフトバンク |
|
おうち割 |
ドコモ | ドコモ光 | ドコモ光セット割 |
BIGLOBEモバイル | ビッグローブ光 | 光SIMセット割 |
UQmobile | ビッグローブ光 | ギガMAX月割 |
OCNモバイル | OCN光 | OCN光モバイル割 |
「ドコモのスマホをお使いならドコモ光」、「ソフトバンクのスマホをお使いでNURO光の提供エリア内ならNURO光」、「NURO光の提供エリア外ならソフトバンク光」といった具合にスマホとのセット割を意識して光回線を選びましょう。

上記以外の組み合わせで選んでしまうとセット割が適用されず損をしてしまうので必ず上記の組み合わせから光回線を選びましょう。
月額料金の安さ
スマホと光回線を一緒に他社へ乗り換える人は光回線自体の安さで選びましょう。
ここで大事なのは料金プランの金額ではなく実際にかかる金額です。

いくら料金プランが安くてもキャッシュバック金額が低ければ還元額は低いですし、逆に料金プランが高くても多くのキャッシュバックがもらえれば実際にかかる金額は少ないです。
そこで以下2つの値から料金ランキングを作りました。
- 契約期間中にかかる月額料金の合計からキャッシュバックを引いた実際にかかる料金(総支払額)
- 総支払額÷契約期間=平均月額料金

光回線によって契約期間は異なりますが、平均月額料金が分かれば比較しやすいと思います。
※セット割の割引はスマホの料金から割り引かれるため月額料金の計算に入れていません。(セット割を適用することでスマホ料金はさらに安くなります)
前提条件
- セット割の条件として光電話の加入が必須のため、戸建て・マンション共に光電話の基本料金も含めて計算しています。
- 全て1Gタイプの料金プランで計算しています。
- 全光回線最もお得なキャッシュバック額で計算しています。
- 工事費はキャンペーンにより0円になる光回線が多いので計算に入れていません。
戸建料金ランキング | 光回線名 | セット割のスマホ会社 | 契約期間 | 総支払額 | 平均月額料金 |
1位 | NURO光 | ソフトバンク | 2年 | 93,408円 | 3,892円 |
2位 | OCN光 | OCNモバイル | 2年 | 94,640円 | 3,943円 |
3位 | eo光 | au | 2年 | 101,888円 | 4,245円 |
4位 | コミュファ光 | au | 2年 | 104,430円 | 4,351円 |
5位 | auひかり | au | 3年 | 156,800円 | 4,355円 |
6位 | ソフトバンク光 | ソフトバンク | 2年 | 113,480円 | 4,728円 |
7位 | ビッグローブ光 | au | 3年 | 182,008円 | 5,055円 |
8位 | So-net光プラス | au | 3年 | 184,176円 | 5,116円 |
9位 | ドコモ光 | ドコモ | 2年 | 130,480円 | 5,436円 |
マンション料金ランキング | 光回線名 | セット割のスマホ会社 | 契約期間 | 総支払額 | 平均月額料金 |
1位 | auひかり | au | 2年 | 62,520円 | 2,605円 |
2位 | OCN光 | OCNモバイル | 2年 | 63,040円 | 2,626円 |
3位 | ソフトバンク光 | ソフトバンク | 2年 | 76,520円 | 3,188円 |
4位 | コミュファ光 | au | 2年 | 77,650円 | 3,235円 |
5位 | NURO光 | ソフトバンク | 2年 | 93,408円 | 3,892円 |
6位 | ビッグローブ光 | au | 3年 | 142,408円 | 3,955円 |
7位 | So-net光プラス | au | 3年 | 145,656円 | 4,046円 |
8位 | eo光 | au | 2年 | 97,560円 | 4,065円 |
9位 | ドコモ光 | ドコモ | 2年 | 98,800円 | 4,116円 |
上記の表の通り、戸建てとマンションタイプでは月額料金に多少違いがあります。
上記の料金ランキング表を参考にして光回線をお選びください。
通信速度の速さ
「月額料金が少し高くても良いから速くて快適なネットを利用したい」という人は下記の速さランキングを参考にしてセット割が組める光回線を選びましょう。
速さ順位 | 光回線名 | セット割のスマホ会社 | 平均Ping値 | 平均ダウンロード速度 | 平均アップロード速度 |
1位 | NURO光 | ソフトバンク | 12.25ms | 482.88Mbps | 424.3Mbps |
2位 | コミュファ光 | au | 15.3ms | 459.5Mbps | 288.27Mbps |
3位 | eo光 | au | 17.51ms | 458.66Mbps | 313.79Mbps |
4位 | auひかり | au | 18.5ms | 378.47Mbps | 310.33Mbps |
5位 | ソフトバンク光 | ソフトバンク | 17.73ms | 303.74Mbps | 200.5Mbps |
6位 | So-net光プラス | au | 18.51ms | 303.53Mbps | 225.37Mbps |
7位 | フレッツ光ネクスト | × | 20.84ms | 267.49Mbps | 198.96Mbps |
8位 | OCN光 | OCNモバイル | 19.78ms | 267.48Mbps | 194.2Mbps |
9位 | ビッグローブ光 | au | 20.38ms | 257.5Mbps | 202.67Mbps |
10位 | ドコモ光 | ドコモ | 20.58ms | 254.07Mbps | 197.27Mbps |
※みんそくより調査

上記のランキングは平均ダウンロード速度ランキングです。
NURO光はG-PONという通信技術を採用しているため最大下り通信速度は他社の2倍の2Gbpsです。
G-PONについて詳しく知りたい人はこちらの解説記事をご覧ください。
また、2位3位4位の「コミュファ光」「eo光」「auひかり」はダークファイバーと呼ばれる独自回線を利用しているためドコモ光やコラボ光よりも通信速度が速いのが特徴です。
ダークファイバーについて詳しく知りたい人はこちらの解説記事をご覧ください。
オンラインゲームや動画配信をするというと人はダウンロード速度よりもPing値の方がより大事になります。
Ping値とは?
Ping値とはデータの応答速度にかかる時間を数値で表したものです。
数値が小さいほどタイムラグが少なく快適に通信ができます。
Ping値が大きいとゲームの場合、ボタンを押して攻撃したのにかわされたり、相手の攻撃をかわしたはずなのに当たったりといった「ラグ」が起きます。
Ping値の値が小さいほどラグも小さくなるので快適にゲームをプレイすることができます。

Ping値の目安はこんな感じです↓
数値 | 体感 | 検索・動画視聴 | RPG・MOBAなどのシミュレーションゲーム | FPS・TPSなどの対戦ゲーム |
0〜15ms以下 | 爆速 | 〇 | 〇 | 〇 |
16〜30ms以下 | 速い | 〇 | 〇 | △ |
31〜50ms以下 | 普通 | 〇 | × | × |
51〜100ms以上 | 遅い | × | × | × |
Ping値が20未満の光回線は以下の通りです。
光回線 | Ping値 |
NURO光 | 12.58ms |
コミュファ光 | 16.31ms |
ソフトバンク光 | 17.84ms |
auひかり | 19.3ms |
ソネット光プラス | 19.54ms |
ビッグローブ光 | 19.92ms |
※光回線の名前を押すと各解説記事へとびます。
格闘ゲームやFPS・TPSゲームといった一瞬の操作で生死を分けるジャンルのゲームにおいてはPing値が最も大事な要素です。
設備面で妥協したくないという方はPing値が小さい光回線を選びましょう。
各光回線の1番おすすめの申込窓口をご紹介します。
プロバイダの選び方
プロバイダを選ぶ際に大事なのは以下2つのポイントです。
- 通信速度速さ
- その他サービス
通信速度の速さ
光回線だけでなくプロバイダによっても通信速度に差が出ます。
ただし、光回線によってはプロバイダが固定されていて選べないものもあります。
「プロバイダが選べる光回線」を契約する場合は「みんそく」を参考にして通信速度が速いプロバイダをお選びください。
みんそくはみんなのネット回線速度の比較ができるサイトです。
その他サービス
その他サービス内容
- 無料アドレス数
- メールボックス容量
- ホームページ容量
- セキュリティサービス
- リモートサポート
- 出張サポート
プロバイダによって利用できる上記のサービス内容が異なります。
プロバイダのメールサービスやリモートサポート、出張サポートを利用する場合はプロバイダごとのその他サービス提供内容を比較してお選びください。
販売代理店の選び方
販売代理店を選ぶ際に大事なのは以下3つのポイントです。
- キャンペーンや特典の内容
- 受け取り時期
- 受け取り条件
キャンペーンや特典の内容
販売代理店によってもらえる特典の金額が異なります。
また、「現金キャッシュバック」「クーポン券」「月額割引」といったように還元の方法も異なります。
販売代理店を選ぶ際は金額だけでなく還元方法をしっかりと確認しましょう。
受け取り時期
現金キャッシュバックやクーポン券プレゼントの場合、受け取れる時期が販売代理店によって異なります。
たくさんキャッシュバックがもらえるとしても、1年後・2年後の受け取りであれば忘れてしまう可能性があります。
また、受け取り回数が複数回の販売代理店もあります。
キャッシュバックのもらい忘れを防ぐためにも極力もらえるまでの時期が短い販売代理店、受け取り回数が少ない販売代理店を選びましょう。
受け取り条件
キャッシュバックやクーポン券・月額料金割引などの特典をもらうための条件が各販売代理店で異なります。
指定加入オプションなしの良質な販売代理店が増えています。
しかし中には「指定オプションの加入」「指定ルーターの契約」「指定プロバイダの契約」など指定された条件をクリアしないと特典がもらえない販売代理店もあるので注意が必要です。
回線事業者とプロバイダと代理店の違いまとめ

回線事業者とは回線を提供する会社、プロバイダとは接続をする会社、代理店とは代わりに宣伝して販売する会社のことです。
当記事の「光回線の選び方」「プロバイダの選び方」「代理店の選び方」を参考にしてあなたに合った光回線をお選びください。

この記事を参考にあなたにとって最も良い光回線が見つかることを心より祈っています。